<形態機能学>の窓

「形態機能学」授業のつくり方      ONLINE講習&相談会 レポート

主催:メヂカルフレンド社

講師:大久保暢子先生(聖路加国際大学看護学部ニューロサイエンス看護学教授)

初のオンラインセミナー

解剖生理学の知識を看護につなげるための授業の展開について、看護学校の先生方のお悩みを解消すべく、メヂカルフレンド社発行の教科書シリーズ、新体系看護学全書 人体の構造と機能❸「形態機能学」で編者をおつとめいただいております聖路加国際大学の大久保暢子先生を講師にお迎えして「『形態機能学』の授業のつくり方 ONLINE講習&相談会」と銘打ち、メヂカルフレンド社初めてのオンラインセミナーを開催しました!

まず、大久保先生に形態機能学の授業設計・シラバスのポイントについてご講義をいただき(同様の講義内容を当社特設サイトから動画で見ることができます)、そのあと、ご参加の先生方からのご質問にお答えいただきました。

https://medicalfriendcojp.wpcomstaging.com/lp/keitai_report/

大久保先生ご講義の様子

 

授業構成についての悩み

今回ご参加された先生方は専門学校の教員の方々だったので、「解剖生理学」の授業を外部講師の先生が教えていることが多く,「解剖生理学」の授業実施後に別の科目として「形態機能学」の授業を教える場合の構成・教授方法や、領域横断的な授業の組み方へのお悩みが多くあがりました。

 

「解剖生理学」教授後に改めて看護教員が授業を行う意義についてのご質問に対して、大久保先生からは

「アセスメント・ケアにつなげる思考を身に着けるところまでを教授する、それは看護教員にしかできないことだと思います。フィジカルアセスメントの結果を看護技術に応用できることが大切で、知識を患者にどのように使えるかまでを教えるためには、ケーススタディが効果的だと考えています。」とのアドバイスをいただきました。

 

また、聖路加国際大学の授業で行っている方法として、各単元の最後に、形態機能・フィジカルアセスメント・看護ケアそれぞれの視点をまとめた一覧表を学生に作ってもらう、というアイディアを共有していただき、ご参加の先生方からもぜひ参考にしたい、取り入れてみたい、というご意見をいただきました。

 

ケーススタディについて

倉敷中央看護専門学校の上野先生からは、「形態機能学にあたる科目を一年生の前期に設定しているため、学生にまだ知識がなく、正常なからだのみを例に出している状況です。大久保先生はどのような例を提示いていらっしゃいますか?」とのご質問がありました。

 

大久保先生は「正常なからだも、異常な状態もどちらも例に出しますが、複雑な合併症のない『脱水』や『大腿骨頸部骨折』など、なるべく単純なものをケーススタディに使用しています。大腿骨頸部骨折だったら、大腿骨頸部ってどこにある?アセスメントとしては仰臥位安静、仰臥位安静を続けると、どの筋肉を使わなくなるだろう?こんなに全身の筋肉を使わなくなるんだね、という形で看護ケアにつながるように工夫しています」とアドバイスをしてくださいました。

 

看護学生を育てる同志として

本セミナーの最後に、大久保先生より、「私たちは仲間で、いかに看護学生を育てていくか、という同志だと思っています。それぞれの学校で状況は異なるかもしれないけれど、限られた環境でいかにやっていくかということをこれからも一緒に考えていきたいです」とお言葉をいただきました。

ご参加された先生方の感想

今回のセミナーにご参加いただいた先生からは、

「教員として大変モチベーションが上がるセミナーでした。本当にありがとうございました」(阪和学園錦秀会看護専門学校 田中先生)といった感想をいただきました。

さいごに

大久保先生のご尽力により、大変有意義なセミナーを開催できました!

当社にとっても初めてのオンラインセミナーだったため、手際の悪いところもあったかもしれませんが、

今回の経験を生かして、引き続き、看護教員の皆様のお役に立てるコンテンツ、セミナー企画を続けたいと思います!

(筆:編集部木村)

 

 

 

 

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