皆様いかがお過ごしでしょうか。佐藤 蘭です。
今回は、先日訪れた高知県馬路村からニホンミツバチの巣を送っていただき、その巣から蜜蝋(みつろう)を作成したのでご紹介します。
蜜蝋とは、ミツバチが六角形の巣を作る材料として、働き蜂の腹部にある分泌腺から分泌するロウのことで、ミツバチの巣から得られたものを溶かして固め、ブロック状にしたものです。
先週、馬路村農協の木下さんから「ニホンミツバチが巣から逃げてしまいました。活用できますか?」と、
とてもきれいな黄色の巣のお写真とともにご相談のご連絡をいただきました。
数日後、箱いっぱいの二ホンミツバチの巣が届きました。
箱を開けると、巣が壊れないように丸めた新聞紙が箱の隅に入っていたり、巣からはほんのり甘い香りが広がり、
馬路村で感じた人の温かさと豊かな自然を思い出しました。
青空が綺麗だったので、チャペルの外観とも思わずお写真を。
その後、ミツロウを作るために必要な器具を買い揃え(ミツロウ専用にするため)、さっそく挑戦です!
お湯を張ったボウルに、ガーゼを敷いたざるをセットして、
火にかけながら、巣を入れて溶かしていきます。
ミツロウの融点は65度前後のため、沸騰しないよう(変色などを防ぐため)に火やミツロウとにらめっこしながら巣を入れていきます。
すべての巣を入れ終わると、ミツロウがお湯にとけたものが出来上がります。(上の写真)
しばらく待つと、上にミツロウの塊が浮き上がってきます。
これは、ボウルの中で上澄みにミツロウ、下に水という2層に分かれる現象を活用しています。
上に浮いたミツロウの塊だけをまた湯煎にかけて溶かし、
今度はもっと目の細かい油こしでミツロウを濾していきます。
濾したミツロウをシリコン製の型に流し入れます。
融点が約65度であり、のんびりしていると固まってくるためスピード勝負です!不慣れな私はなかなか難しかったです、、、。
固まるまで待ち、型から取り出すとミツロウの完成です!
形はまだまだ修行が必要ですが、50gのとてもきれいな黄色のミツロウが出来上がりました。
様々なものを介して、馬路村の方々と関わることができることがとてもありがたく、うれしいなと改めて思いました。
次回は、現在アメリカにいらっしゃる大久保先生が帰国されたらこのミツロウを活用し、ミツロウクリームを作成する予定です。
完成したら、その様子をまたこちらでご紹介させていただきます。
ご興味のある方はぜひご覧ください。
最近は、春が近づいたような気候になったと思えば、肌寒い日に戻ったりと寒暖差が激しいですが、
皆様体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。
佐藤 蘭