まだまだ暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
修士課程 院生の佐藤です。
今回は、『遷延性意識障害の方のご家族である里中位江さんに先日お会いしたこと』についてご報告いたします。
里中さんとの出会いは、昨年の冬に遡り、大久保先生の研究の一つである「遷延性意識障害者に対する背面開放座位を取り入れているご家族へのインタビュー」に私も同行させていただいたことがきっかけでした。
里中さんは、ご主人が遷延性意識障害になってから12年間、様々なことに挑戦されながら在宅でご主人と一緒に過ごされており、その一つとして全身のアロママッサージを取り入れられていました。
その効果もあり、ご主人の肌はとてもつやがありしっとりとしており、拘縮もないお姿が印象的でした。
今回は、少し前にご主人の訃報を聞き、大久保先生とともにご自宅へ伺わせていただきました。
元々ご主人がいらっしゃったお部屋の壁には、葬儀の際に飾られたご主人との思い出のお写真が並んでおり、お写真一つ一つにご主人との暖かい思い出が詰まった素敵な空間でした。拝見することができたこと、感謝いたします。
里中さんのお話を聞く中で、在宅でご主人と過ごされた時間を振り返ると大変というよりも、ご主人と多くの時間をともにすることができて楽しく幸せでしたという言葉が印象的でした。
また、在宅介護をする前に出会った医療従事者や様々な方からの前向きな言葉に支えられ、退院後在宅に移行することに迷いは無かったと仰っていました。どんなことも、捉え方で感じ方が変わるということを改めて感じました。
里中さんは、元々ご主人にアロママッサージを施術されていた経験を活かし、現在は遷延性意識障害の方に訪問アロマを行われています。
また、里中さんは「脳損傷による遷延性意識障がい者と家族の会 わかば」の役員をされており、この会で知り合った方々を中心に訪問されています。
家族会のHPのURL:https://wakaba-senensei.com
ご興味のある方は、ぜひ家族会のHPを上記のURLからご覧くださいませ。
遷延性意識障害の家族が、訪問アロマをされることは、訪問先のご家族もより安心して施術をお願いできることや家族の思いにより寄り添うことができるため、里中さんの強みであると感じました。
里中さんは、私が遷延性意識障害の方に対するアロマテラピーについて興味を持ったきっかけの方でした。また、一つ前の記事でご紹介した薬剤師兼アロマセラピストの畔津さんともお知り合いとのことで、こうして素敵なご縁が広がったことを嬉しく思います。
今後もいろいろな場面でご一緒できれば幸いです。
ご主人の安らかな眠りと里中さんの益々のご発展を心より祈っております。
佐藤